◆◇◆ 薬品4 ◆◇◆

ハルシオンでは死ねない

 

その他の注意としては、薬は必ず致死量を知ったうえで飲むことである。死ねそうな薬はいくらでもある。例えばメジャーな睡眠薬として有名なハルシオン。すぐに眠気がやってきたり、飲んだあとの記憶を失ったりするので、いかにも危なそうに見えるが、これは非常に安全な薬である。

 

ハルシオンをアルコールと一緒に80錠飲んだ27歳の女性は、寝込んだあと夢遊病者のように起きだして「ローソンに行く」と両親に言ったきりバッタリと倒れてそのまま病院に運ばれたが、翌日病院で意識を取り戻したあとの検査結果はすべて良好だった。いかにも危なそう、では死ねない。

 

本ブログでは致死量の分からないものは一切紹介していない。計画的にやらなければ、失敗して余計な苦痛を味わうだけに終わる。青酸カリを少量飲んだある主婦は、一晩中胸をかきむしりながらもがき続けたため、発見された時には胸が血まみれになっていたそうである。

 

ちなみに薬物自殺に関することは嘘が多い。よく内臓や脳に一生治らない深刻な後遺症が残ると言う人がいるが、本章にあげる神経系に作用する薬を見る限り、そのような副作用を持つものはほとんどない、とある医師は言っている。

 

自殺の治療には健康保険が利かないので、莫大な治療費がかかる、などと吹聴しているアンチ自殺論者もいるがこれも嘘である。成分と分量は分からないが「病院で一番強い薬」と言われた鎮静剤を錠剤20錠、粉末20包を飲んで入院し丸2日間昏睡した26歳の女性も、ちゃんと保険証を使って治療費を支払った。嘘にだまされないのも注意点のひとつである。