◆◇◆ 薬品7 ◆◇◆
同時にアルコールを飲むこと
アルコールを同時に飲むことは必須条件である。中枢神経に作用する薬には相乗効果があるし、どの薬に対しても溶解速度を速め併用した時の効果は50%アップするともいわれている。飲み物はアルコール以外にも十分に用意して多い方がいい。
そして決して人に見つからない場所を選ぶことだ。最低でも8時間はひとりでいられる場所を確保したい。たとえばホテルが最適である。数時間以内に見つかるようなことがあれば自殺も未遂に終わり、鼻から水を入れて胃の中に貯めてから吐かせるということを何度も繰り返す胃洗浄を繰り返す苦痛を味わう羽目になる。
ある25歳の女性も薬物自殺を図ったが未遂に終わり胃洗浄を受けたが
「あんな苦しいをするくらいならもう自殺はしたくない」
と言っている。
さて準備も整ったところで次回からは具体的な薬品について語っていこう。
◆◇◆ 薬品6 ◆◇◆
最後の晩餐に気をつける
注射には抵抗があり、あくまでも飲んで死にたい人は胃の状態を整えておくことがまず必要になってくる。薬をより早く吸収し効果的に急性中毒を起こすたっめには、胃の中に食物が残っていてはいけない。ただし空腹すぎると必要以上に過敏に反応してしまい、吐き戻す危険性があがりそのバランスが必要になってくる。
食事は決行の1時間ほど前に紅茶にトーストを1枚程度とり、その時に酔い止め薬を飲んでおくのもいい。錠剤は事前にすり潰したりミキサーにかけて粉々に砕いておく。カプセルは取り除き粉末状にしておく。お湯に溶かして液状にしておくのもいいだろう。
これを飲みやすいようにプリンやヨーグルトに混ぜたり、蜂蜜を入れたりして素早く飲む。ただし薬をプリンなどに混ぜても吸収が早くなるということはないという専門家はいる。これは飲みやすくするための手段に過ぎないと思っておいた方がいいかもしれない。
◆◇◆ 薬品5 ◆◇◆
ーーーーーーーーーー静脈に注射
まず、吐き戻さないためのいろいろな対策がある。
いちばん手っ取り早いのは、薬をアルミホイルなどに乗せて火で炙って溶かすか、熱湯で溶かして水溶液にして、注射器で静脈に注射する方法である。これなら当然吐くことはないし、腸で吸収するよりも作用が早くて強烈なので量も少なくて済む。
注射器に空気が入っていれば、脳などの血管に空気が詰まる空気塞栓を起こして死んでしまうこともある。また血管の中に血液以外の異物が混入されるため、全身性のショックで死ぬこともある。
ただし、異物混入によって血管にかなりの痛みが生じる。何度も注射を繰り返す場合は相当な痛みを伴うので、腕を冷やしながら打つなどの工夫が必要になってくる。
◆◇◆ 薬品4 ◆◇◆
ハルシオンでは死ねない
その他の注意としては、薬は必ず致死量を知ったうえで飲むことである。死ねそうな薬はいくらでもある。例えばメジャーな睡眠薬として有名なハルシオン。すぐに眠気がやってきたり、飲んだあとの記憶を失ったりするので、いかにも危なそうに見えるが、これは非常に安全な薬である。
ハルシオンをアルコールと一緒に80錠飲んだ27歳の女性は、寝込んだあと夢遊病者のように起きだして「ローソンに行く」と両親に言ったきりバッタリと倒れてそのまま病院に運ばれたが、翌日病院で意識を取り戻したあとの検査結果はすべて良好だった。いかにも危なそう、では死ねない。
本ブログでは致死量の分からないものは一切紹介していない。計画的にやらなければ、失敗して余計な苦痛を味わうだけに終わる。青酸カリを少量飲んだある主婦は、一晩中胸をかきむしりながらもがき続けたため、発見された時には胸が血まみれになっていたそうである。
ちなみに薬物自殺に関することは嘘が多い。よく内臓や脳に一生治らない深刻な後遺症が残ると言う人がいるが、本章にあげる神経系に作用する薬を見る限り、そのような副作用を持つものはほとんどない、とある医師は言っている。
自殺の治療には健康保険が利かないので、莫大な治療費がかかる、などと吹聴しているアンチ自殺論者もいるがこれも嘘である。成分と分量は分からないが「病院で一番強い薬」と言われた鎮静剤を錠剤20錠、粉末20包を飲んで入院し丸2日間昏睡した26歳の女性も、ちゃんと保険証を使って治療費を支払った。嘘にだまされないのも注意点のひとつである。
◆◇◆ 薬品3 ◆◇◆
━━━━ 吐くか、死ぬか
いちばん避けなければいけないものが、飲んだ薬を吐き戻してしまうことである。
薬で死ぬということは、言い換えれば急性薬物中毒にかかることである。酒を飲む時を想像してみるといい。もちろんアルコールで死ねないこともない。時折り急性アルコール中毒でどこかの馬鹿な大学生が死んだりしている。
しかし普通はこれ以上は体が受け付けないとなった時点で吐き戻してしまう。これをアルコールではなくて薬でやろうというわけだ。そもそも適量を大幅に超えた量を飲むのだから吐き戻すのは当たり前だといっていい。この加減が非常に難しくなる。
吐き戻さないためにはそれなりの方法があるが、これも消化器官での吸収をよくするためのもので、対症療法程度のものである。生理的な拒絶反応で吐き戻してしまう分には対処のしようがない。とにかく致死量に向かって1錠でも多く飲み下していくしかないのだ。
◆◇◆ 薬品2 ◆◇◆
さて、ここで問題になってくるのが”致死量”というものである。当文章で薬を飲む量の基準にしたものはさまざまな文献に記載されている各薬の致死量であるが、これが文献によってまちまちだったり、大きな差があったりするのだ。
また致死量は各人の体格や薬品を飲み慣れているかどうかによって大きく異なるため、致死量をはるかに超えて飲んでも助かったり、少ない量にもかかわらず死んでしまったケースも多い。
本来なら生と死の境界を決めるはずの致死量が多彩で幅があったりするわけである。確実に死にたかったら致死量の3倍は飲めという研究者もいたりする。こうなるともはや致死量は死に至らしめる量を示していないことになる。
本文章ではとりあえず最小量と最大量の中間を致死的服用量としたが(特に記載がない場合はすべて大人が口から飲んだものと仮定して記載)、これはあくまでも目安に過ぎない。この致死量の曖昧さこそが、生と死の境界のあやふやさそのものを表しているのと同時に、薬物自殺を難しくしている最大の原因である。
ただし、くれぐれも言っておく。手首を多少切ったくらいで死ぬことはまず絶対にありえないが、この章であげていく薬は
『飲めば本当に死ぬ』
自殺気分を味わいたいだけなら、手首を切る程度にしておいたほうがいい。
◆◇◆ 薬品1 ◆◇◆
赤、緑、黄色、机の上に散らばったカプセルや錠剤。あるいは積み上げられた粉末。
これらを少しずつ飲み干していくうちに眠ってしまい、二度と目を覚まさない。
安らかな睡眠の延長線上にある死。これが最も理想的な自殺の手段である。
そしてこれは薬によってのみ可能な手段でもある。
ある種の薬は脳をコントロールする。脳は人体という自己組織システムの制御装置である。呼吸機能も心臓の動きも、システムを維持するための機能はほぼ脳によって制御されている。
ここで解説するのは、この制御機能を薬によって緩やかに失調させ「自分」というシステム全体を破壊するための技術である。
●死ねない薬は薬ではない●
どのような薬にも基本的には作用する量と中毒量、致死量がある。
「死ねない薬は薬じゃない」という専門家もいるようだ。
どんな薬でも死ねないことはないのである。ただし作用量と致死量に幅があるものでは、致死量に達するまでに膨大な量を飲む必要があり、それがとても困難だということなのである。
現在の薬はほとんどがこの幅を大きくとってある。つまり安全にできている。
次から紹介するものは、比較的この幅が狭いものである。